青運命2

「ネコス」シリーズの番外編を投下します
ネコスシリーズを知らなくても問題なく読めるよう配慮はしているつもりです

言い回しが所々18禁っぽいのでご注意ください

【ネコス・ブルーディスティニー】 その2

 『彼女』と別れた私こと青葉を待っていたのは、傷心の日々だった。
 遊び感覚で付き合っていたとは言っても、『彼女』は私の初めての相手には違いない。
 そのためかあれからというもの、どの女の子に対しても性欲をみなぎらせるほどの魅力を感じることがなくなってしまった。



 兄が美しい女性へと変身し、私の恋心はどこへ向かえば良いのかわからなくなっている。
 私が男になればいいのか。女の兄を受け入れれば良いのか。兄に、元に戻れと強要するのか。
 どれも正解に思えるし、どれも間違った解答に思える。
 このときの私は、気持ちがぐちゃぐちゃになり、疲弊しきっていたのだろう。
 気がつけば、私は、絶対に行くものかと誓っていた兄の経営する喫茶店へ入っていた。
 そして、私はやっと確信した。

 兄さんこそ至高。まさしく私の運命の相手なのだ、と。


 『彼女』と別れてから数ヵ月後、私は絶対に行くものかと思っていた兄の喫茶店に足を運ぶようになった。
 当初は、女になった兄など認めるものかと意地を張っていたいたけれど、冷静になって思えば兄になんら変化はない。
 一番最初に、お店に入ったときもそうだった。
『あら、青葉ちゃん。お久しぶりです』
 女になった兄は、数年ぶりに再会した妹に、私の好きな笑顔でつい最近まで会っていたような感覚で接してくれた。
 私がわざと避けていたのを気付いていただろうに、何も問いただしてこなかった。
 『彼女』と別れ、明らかに憔悴した顔をしていただろう私を見ても、一杯のコーヒーをサービスしてくれただけで何も聞いてこなかった。
 そのとき私はようやく気がついた。
 姿かたちが変わり、度が過ぎるほど言動がお気楽になっても、私の好きな兄さんは兄さんだった。
 本質は、何も変わっていない。女になっても兄は兄のままだ。
 『彼女』との経験も活かされているのか、ときどき女になった兄を押し倒したい衝動にも駆られる。しかし、それだけは私のプライドが許さなかった。
 兄さんを抱くのではない。
 私が、兄さんに抱かれるのだ。
 兄の男に、私の女を捧げてこそ全国の兄さんスキーの面目躍如というものです。
 ……たまに、身体がうずくときもあるが、それでも兄と女同士のままで結ばれるつもりは毛の先ほどもない。
「もう、そこらを歩く可愛い女の子でもつまみ食いしてしまいましょうか」
 そうすればきっと、この溢れんばかりの性欲を鎮めることも出来るはずだ。
 そんなことを思いながら、私は今日も兄のお店に入る。
「あ、青葉さん……?」
 来客鈴を鳴らすなり、身体を火照らせた様子の美少女が私の名前を呼んだ。
 見覚えのある顔だ。
 男にして置くにはもったいないぐらいのその女顔が、クラスメイトの青田だと察するのに時間はそれほど必要でなかった。
「青田君……ええ、いいわ。私に任せて……」
 ちょうど自分も性欲をもてあましていたところだ。
 詳しい話は抜きにして、発情した美少女が身体を求めているのなら、私はそれに応えるだけだった。

 ***

 話を聞くと、どうも彼は兄さんの謎コーヒーを飲み女に変身したらしい。理屈はわからないが、兄の出す特殊ブレンドには性転換効果があるのだ。
 とはいえ、彼はそんなことまったく知らなかったようで、青田は『ネコスのマスターに恋愛指導されると恋が成就する』という根も葉もない噂を頼りに、ここを訪ねてきたという。
「……まったく。他人の手助けがなければ、自分の恋を叶えることも出来ないのですか、あなたは」
「青葉さん……」
 贅沢すぎる彼の悩みに、ついとげとげしい口調で諭してしまった。
 普通の恋愛が出来る、普通の相手がいながら、どうして赤の他人に背中を押してもらおうとするのだろう。
 実の兄に恋をし、実の兄が性転換してしまった後でも兄を思い続ける私を見習えとは言いたくないが、それにしてもこの男は意気地がなさすぎる。
 ……まぁ、だからこそ、簡単に私につまみ食いされてしまったのでしょうが。
「青田君、私は、あなたのように度胸のない人間が好きではありません」
「え、あ、青葉さ……ひゃっ」
 青田(♀)の首筋を舐め上げると、可愛い声を上げて身体を震わせた。
(……いいじゃないですか)
 中身が男なのに、女の快感を受けてしまう彼を、私は大変好ましく思った。
 こういうのは、なんていうのでしょう。ギャップ萌え?
 男なんてくだらない生き物だとばかり思っていましたが、こんな遊び方があったとは思いもしなかった。
「青葉さ……それ、やぁ……」
 弱々しい美少女の声を無視し、私は彼女の身体を隅々まで舐め上げる。
 そのたびに彼はなみだ目になり、肢体をぴくぴくと蠕動させる。
 ……うん、気に入った。
「青田君……その、『好きな女』のことは、今日限りで忘れなさい」
「えっ、そ、そんなの……」
「代わりに私が、あなたを私の『彼女』にしてあげます。私と付き合いませんか?」
「あ、おば……さん? ひゃっ」
「ふふっ、まぁつまりセックスフレンドというわけです。青田君は女の子の快楽を味わえるし、私は性欲のはけ口を手に入れる……完璧な取引だと思いませんか」
「ぼ、僕は……」
「はい?」
「僕は……青葉さんのことが、好きです」
「…………」

 兄さん。
 私は、貴女が女の子にしたクラスメイトから、セフレにしようと目をつけた元男から、愛の告白をされてしまいました。
 わざわざ『私を彼女に』と訂正してきたあたり、青田君の男の意地を垣間見た気がします。
 もちろん告白は断った。が、とりあえず今はセフレということで、イチャイチャしている。
 おそらくセフレとして付き合ううちに、私が青田君を男として想うように……というのが彼の真意なのだろう。
 だが私は逆に、彼を女の子として調教していくつもりだ。
 青田君が私を、男の魅力に目覚めさせるのが先か。
 私が青田君を、女の快楽におぼれさせるのが先か。
 兄さんが私を抱いてくれるまでの、暇つぶし代わりに。
 しばらくの間、私は彼と遊んでやることにしたのだった。





青葉がどんどんエロくなる……
続きます

以下、拍手返信(反転します)



eta さん
>続きをEXAMシステムと一緒にスタンバってます
あ、蒼い死神……
ならば両刀使い(性的な意味で)の青葉を出撃させるしか!(マテ)


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

巫

Author:巫

・TS好きのはしくれ
・小説モドキを主に不法投棄します
・えろいといえなくもない表現を時々するため、10代前半以下の方の閲覧はお勧めしません

・当ブログのリンクはご自由にどうぞ
・ぬるい目で見守っていただければ重畳
・……上記のように妙な言い回しをする悪癖あり

・モドキとはいえ小説を公に無断転載してはいけません 常考
管理者の詳細

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
FC2投票
無料アクセス解析
応援バナー
ちぇ~んじ!~あの娘になってクンクンペロペロ~
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR