ネコス42

TSした店主の喫茶店で巻き起こる人間関係をゆるゆる描く短編SSです
基本的に後先考えず気の向くまま適当に進行しています

ネコス42

 みなさまこんにちは。
 喫茶店「ネコス」の美人マスターです。あなたが変身願望です。
 春と夏と秋と冬と季節の変わり目は変な奴が多発するとよくいったもので、今日も私は変な人に悩まされます。



「それでですね、それでですね、マスター」
 お客の女学生さんは入店からずっと、「春先のときめき溢れる出会い」について延々語り聞かせてくれています。
 恋するオンナノコは非常に可愛いと思う私でも、さすがに二時間以上立て続けに話を聞かされているとげんなりします。
 というか120分もの間、たった一人を相手にし続けられるネコスの経営状況が涙目すぎます。
「はぁ~、お姉様…………私はもう、あの凛々しい瞳と群れることのない孤高のオーラを拝見するだけで気を失いそうです」
 こんなところでドリームに浸っているぐらいなら、さっさと告白しやがれと思わないでもないです。
 っていうか、この女学生さん、いまお姉様とかいいやがりました。百合百合ですか。
 ……ということは、です
「学生さん。もしよかったら、私とカラミませんか?」
 言うまでもなく私は可愛い女の子が大好きです。
 しかし、いままで出会ってきた数々の美少女たちは、ノンケだったりコブ付だったりと、なかなかレズれる機会を得られませんでした。
 しかしながら、目の前の子猫はまさしく百合娘! しかも初対面の私に二時間も語らうオープンハートな子です!
 これはもう、私の供物として考えていいでしょう? いいですよね? ハイ決定です!
「ほらアレですよ。その子を襲うとき、ヤリ方がわからないと不便でしょう? 練習がてら一回抱かれてしまってはいかがです?」
「まぁ! さすがマスター! 同性愛に理解を示していただけるなんて、思ってもいませんでした」
「うふふー、マスターはキャパが大きいのです」
 というか雑食なだけですが。
 しかし恐ろしいほど話がうまく運びます。これはついに、私も百合っ娘の称号を得られるときがきたのでしょうか?
 ハラハラドキドキです。それでいてワクワクしています。
 ──カラン──
「お、おはようございまーす」
 お約束というか、やっぱりここで邪魔が入りました。
 いえ、しかしやってきたのは気弱な美少女ウエイトレスです!
 場合によってはこの女学生さんと一緒にヤっちゃうことも、夢ではありません!
「おはよーございますです、アオちゃん。さっそくですが半裸で奥の居住区に行ってください」
「いきなり何なんですか!?」
「アオ……? ハッ! お前はお姉様の肉奴隷!」
 女学生さんがいきなり席を立ち上がり、やってきたアオちゃんを睨みつけます。
 …………ってゆーかフラグにひびが入る一言が聞こえてきました。
「あれ……き、君は、青葉さんのストーカー!」
 フラグ完全崩壊です。マスター涙目です。
「誰がストーカーですか! お姉様を愛する私はお姉様の全てを知らないと気がすまないのです! そしてお姉様もそれを望んでいるに違いありません!」
 うん、完全にストーカー理論ですねー。
「わかる! ボクも同じ気持ちだよ!」
 ……犯罪者が増えました。ポリスメンを呼ぶ必要がありそうです。
「同じ……? ふっ、ただの性奴隷のくせに、お姉様の愛を求めているんですか?」
「奴隷じゃないよ! 彼氏だよ!」
「三日前の保健室」
「ぎく」
「二日前は、体育倉庫でしたか」
「ぎくぎく」
「昨日なんて、放課後の教室で……まったく、肉欲しか満たしていないのに、よくもまぁそんなことがいえたものですね」
「みみみ、見てたの?」
「あたしは、お姉様を愛していますから」
 マスター置いてきぼりです。お話に混ぜて欲しいような、そうでないような複雑な気持ちです。
 とりあえず、まだ日の高いうちから学生二人が話すような内容でないことだと思います。
 最近の若い人は進んでいますねぇ。
 ──カラン──
「騒がしいですね、兄さん」
 渦中の妹が加わりました。カオスに拍車がかかること請け合いです、畜生。
「青葉さん!」
「お姉様!」
「あら、こんにちわ」
 詰め寄ってくる二人の女の子にも慌てることなく、青葉ちゃんはクールに対応しています。さすがです。
「青葉さん! ボク、恋人だよね? 性奴隷なんかじゃないよね? 僕ら、ちゃんと愛し合っているよね!?」
「お姉様! こんな身体だけしか価値のない女より、あたしにしたほうがずっといいです! お姉様のことなら、家族構成から一日の自慰回数まですべて網羅しているのですよ!?」
 ストーカー能力はどうやら女学生さんの方が高そうです。思い込みのレベルはアオちゃんの方が危険な感じです。
「…………」
 青葉ちゃんは何を考えているのか、いつもの冷えきった目で二人を見比べました。
「えい」
「ヒャッ」
「( ゚д゚ )」
 マスターの実況能力が失われました。
「アオちゃんは、たしか乳首が弱かったんですよね」
「んんっ……やぁ、あ、青葉、さん……」
 たわわな果実を、マイシスターは片手でぞんざいに揉みしだいています。
 その光景を、もう一人の百合娘が黙ってみているわけがありませんでした。
「お姉様! あたしのおっぱいの方が……んむぅ!?」
「( ゚ д ゚ )」
 マスターの実況能力が崩壊しました。
「ちゅ……んぱ……舌、出してください」
「ん……はぃぃ……おねえ、さま……あむぅ……ちゅ」
 しっとりとした薄紅色の唇を唇で挟み、ぬらぬらと湿った赤い舌がお互いの粘膜を絡め合わせます。
 その間も、美少女の胸を揉む手は止まっていません。
 右手で女の子の胸をこねくり回し、左手で女の子の顔を頭を押さえて口から淫猥な水音を立てるその姿は。
 羨ましさを通り越して、どん引きするほどでした。
「あ……んんぅ……」
 やがてアオちゃんは、足腰が立たなくなりへなへなと床に座り込んでしまいました。
「ぢゅぢゅ……ちゅっ…………ぷあ……っ」
 一際大きな音を奏でて、女学生さんと青葉ちゃんの唇も離れました。
 白い糸がしばらくの間お互いの唇を繋げていますが、やがてそれも滴になって床に落ちました。
「あふぅ……」
 女学生さんは対面のアオちゃんと同じように、トロンとした目をして床に座り込みます。
 かくしてお店の入り口には、神社の狛犬のごとく二対になって座る美少女が出来上がりました。
「兄さん」
 美少女二人を足元にはべらせ、手の甲で自分の唇をぬぐいながら青葉ちゃんは横目で私に視線を向けてきます。
「私はお腹がすいています」
「……せ、性的な意味で、ですか?」
「冗談は程ほどにしてください。今日のメニューはなんですか?」
「…………クールですねー」

 ここで一句。
 【春先の ネコも真っ青 マイシスター】
 私の妹がこんなにエロイのは、絶対に私のせいじゃありません。

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Author:巫

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・……上記のように妙な言い回しをする悪癖あり

・モドキとはいえ小説を公に無断転載してはいけません 常考
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