ネコス69

TSした喫茶店のマスターが織り成す
ぐだぐだストーリーです

ネコス69 紫編


 レディース&ジェントルメン。みなさんこんにちは赤井です。
 喫茶「ネコス」のアルバイター・ユカリちゃんの様子が突然変わり、同時に狂喜乱舞を始めたマスターに代わって不詳この僕が状況を解説するよ。準備はいいかい?
「私の代役気取りですかこのウザ客!」
 マスターが平常心に戻ったので、僕の語りはここで幕を引くとしよう。
「ああもう! TS娘に出会えてハッピーな気分が台無しじゃないですか!」

 あ、みなさまこんにちは。「ネコス」の美人マスターです。
 ハッピーターンに水をさされました。しけってしまいます。
「ぬぅ……なぜ私がユカリになっておるんだ……」
「キタキタキタ━━━━!!!!」
 TSとは罪作りです。絶世の美女が年寄りじみた口調で話すだけで私の心拍数は跳ね上がり、まともに会話が出来ません。
「はっはっは。こんなに嬉しそうなマスターを見たのは久しぶりだ。……少し君に嫉妬してしまいそうだよ、ユカリちゃん」
「だから、私はユカリでなく、ユカリの祖父だというとるだろう」
「ふむ、しかし中身はどうあれ君のような美しい女性を『おじいさん』とは呼びたくないな」
「ぬぬ……見てくればかりを気にする若造が。……シヅキだ」
「シヅキ……。ありきたりでない、良い、名前だ」
「溜めを作るなっ! 気色悪い!」
「ありきたりを否定する気ですかウザ客!」
 ありきたりを否定する奴はギルティです。
 女の子になって胸を揉むのはお約束……つまり、ありきたりですが、むしろそれの無いTSなんて変形しないトランスフォーマーです!
「おぅ、マスターとやら。この男は何だ?」
「私にもわかりませんがウザイことだけは間違いありません」
「おぅおぅ同感だ」
 ……なぜでしょう。ユカリちゃんと話しているときよりも意気投合している気がしました。

「とりあえず、いまのユカリちゃんがどんな状態なのかはっきりさせないとですねー」
 シヅキさんは、ユカリちゃんの身体に憑依したのか。それとも何かの事故で入れ替わったのでしょうか?
 本人も何事か理解していないようですし、まずはじっくり彼の記憶を語ってもらいましょう。
「というわけで、回想入ってください」
「この店にはまともな人間がおらんのか」
 ため息をついて、シヅキさんが語り始めます。
「私の最後の記憶は……そうだな。自分の人格をパソコンにデータ転送しておった」
「ストップです」
 なんですかそのSF。いまは21世紀のはずですけど!
「クク、それはこの私が天才だからじゃよ、お嬢さん」
「天才の一言でSF展開が全て許されると思ったら大間違いです」
「それで? シヅキさんはなぜそんなことを?」
「勝手に話に加わるんじゃないです!」
「それは無論……」
「私を無視して二人で話さないで下さい!?」
 主人公は私ですよー?
「私の人格を、孫のユカリにダウンロードさせるためだ」
「……は?」
 戸惑うマスターをあくまで無視して、シヅキさんはドヤ顔で語ります。

「私はな、永遠に若く生きていたいのだよ。私の人格を入れた人間は、考え方も喋り方もシヅキになり、やがて肉体すらもシヅキになるようプログラムした。二十歳の孫娘に私の人格を入れたその瞬間、二十歳の孫娘は二十歳の頃のシヅキとして新しく生まれ変わるのだ」

「えーと……?」
 わかりづらいです。
「つまり、シヅキさん? あなたは孫のユカリちゃんの身体を乗っ取ろうとしたわけですか?」
「ふっ、少し違うな若造。ユカリの身体が私に姿を変えるのだ。年齢はそのままでな!」

「つまり……」

 じじい人格コピー→ユカリちゃんにじじいのコピー人格インストール→ユカリちゃん肉体変化→若い頃のじじいに変身

 ってことですか?

「意味不明です!!」
 肉体変化するシステムとか、人格のインストールとか、まるでユカリちゃんがサイボーグか何かみたいなフラグですがそんなことはどうでもいいです!
 
「なんで、女の子に憑依してわざわざ男の身体に変身させるんですか!?」
 TSの旨みを完全に理解してやがりません!
 このジジイ、外道なだけでなくTS界の敵でした!

「女の身体になってたまるものか。私は、男として、永遠に行き続けたいのだよ」
「あぁっ、なんか聞き覚えのある台詞です!」
 そういえばかなり前にジジイ(本物)と会っていましたです!
 ジジイ(ユカリちゃん)がこうして出てきたのは初めてですけど!

「そうだ。私はユカリを乗っ取ったのだったな。おかげで思い出せたぞ……それにしても、身体が変化せんの」
 言いながら、ジジイ(ユカリちゃん)は胸を両手でわしづかみにします。
 表情はいやらしい感じでなく、むしろ邪魔そうでした。
「ではシヅキさん。あなたの計画は成功したということですか?」
 赤井さんは相変わらずニコニコしながら、ジジイ(ユカリちゃん)と話しています。
「とも言えん。肉体が女のままでは意味がないからの。さっきから高い声が気持ち悪いわ」
 敵です。コイツは間違いなく敵ですー!
「では、僕から一つ提案です。いまからあなたの本物に会いに行きませんか?」
「なに?」
「本物のシヅキさんなら、こうしたトラブルだって想定していたことでしょう。なにせ、天才ですから」
「そ、その通り。私は天才だ」
「ですが所詮あなたはコピー。いくら人格を上書きしたところで、脳のスペックはユカリちゃんのままだ。違いますか?」
「う、うむ……どうにも頭が冴えぬから、その通りかもの」
「でしょう? さぁ、僕らの行動は決まりました。いまからあなたの家に行きましょう」
「ふむ……仕方ないの」

 そういって、赤井さんとジジイ(ユカリちゃん)はお店を出口に向かって連れ立って歩いていきます。
「ま、まってくださいー! 私も一緒に行きます!」
 というかさっきから二人だけしか話していません! 何度も言いますが主人公は私ですからね!?
「僕と離れたくないのかな? ふふ、困ったマスターだ」
「うぜぇですがガマンしてついて行きます!」

 というわけで今日の「ネコス」は臨時休業です。
 また明日お越しくださいませー。

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巫

Author:巫

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・小説モドキを主に不法投棄します
・えろいといえなくもない表現を時々するため、10代前半以下の方の閲覧はお勧めしません

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・……上記のように妙な言い回しをする悪癖あり

・モドキとはいえ小説を公に無断転載してはいけません 常考
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