ネコス70

TSした喫茶店のマスターが織り成すぐっだぐだストーリーです

ネコス70 紫編

 みなさまこんにちは。
 敵を殺すのは私の意志です。引き金を引くのも私です。サーチアンドデストロイです。
「ええい! 何じゃこの服は! 歩きづらい!」
「ぶち殺したくなる発言は控えやがれですヒューマン!」
「はっはっは」
「何がおかしいですかウザ客ー!」
 大人が三人。子供のように騒ぎながら、街を練り歩きます。

 バイト美女のユカリちゃんが突然「ユカリの祖父」を名乗り、そのジジイはTSを理解しない不届き者でした。
 これはもう、ねっちょりと教育してやるしかありません。
 男なんかに戻りたくない、ずっと女のままでいたいっ! とエロイ顔と一緒に言わせてやらざるを得ません!
「マスター。落ち着いてくれ」
「にゃぅう!?」
 耳元で、男の声が囁かれました。吐息がくすぐったいって言うか気持ち悪いです!
 耳を抑えながら振り向くと、ウザ客こと赤井さんが口元に人差し指を当ててキモイポーズを取ってやがります。
「いいかい? 決してあの老人がキミ色に染まるのに嫉妬しているわけじゃないけど、キミはユカリちゃんがあのままでいいのかい? 決して嫉妬はしていないよ?」
「二回も言うなですウザ客」
 しかし言っていることはわかります。
 もし私があのジジイ……シヅキさんに女の子の悦びを教えたら、いままで私と一緒に過ごしてきたユカリちゃんが消えてしまうのです。
 口がちょっと乱暴なだけであまりキャラの立っていないバイト美女ですが、そういう子は嫌いじゃありません。キャラが立っていないのなら、私が私の好みに沿って私なりにあの子のキャラを立てていけばいい……と、そう考えていました。
 けど……しかしです!
「く…あ~~~鬱陶しいのぅ……この長い髪、切ってくれようか」
「美女のストレートロングを切ろうだなんてギルティすぎます!」
 このジジイ、やること成すこと全てが『望まずTSしてしまった男』の態度です。
 これを教育するなという方が無理なお話です!
「ユカリちゃんとシヅキさんの天秤が揺れまくっていますー!」
「キミのそういう欲望に正直なところ、僕は大好きだよ」
「さあシヅキさん! とっととあなたの家に行ってユカリちゃんを戻しましょう!」
 マスター欲望を押さえ付けました。欲望に正直ではない美人マスターの誕生です。
「いい……実に、イイ」
 先に進む私の後ろでウザ客さんが恍惚としています。うざいを通り越してキモイです。

────

「ここが私の家だ」
 シヅキさんの家は大きな一軒家でした。
 この片田舎では目立つ広々とした庭付きの家には黒い犬が入り口の周りをうろうろとしています。番犬でしょうか。
「困りましたね……私は入れますか?」
 ユカリちゃんの姿をしたシヅキさんなら多分問題ないでしょうが、私は思いっきり部外者です。門を開けた瞬間、ガブッと噛まれてしまってはたまりません。
「問題ないよマスター」
 同じく部外者のはずの赤井さんは、笑顔のまま確信に満ちた台詞を言います。何か秘策があるのでしょうか。

────リンゴーン

「へ?」
「人の家にお邪魔するのだから、チャイムを鳴らせば良い」
「普通過ぎます!」
「そもそも、やたらと噛むようにはしつけておらんからの」
「私の心配最初から無駄でしたか!?」
 これじゃあ私はまるで道化じゃないですか!
「だがそれがいい」
「黙りやがれです!」
 そうこう騒いでいるうちに、インターホンから物音が聞こえてきました。
≪……何者だ。私の天才的な頭脳を狙う刺客か?≫
「妄想乙です! メンタルへ行きましょう!」
≪む? おぅ、貴様はユカリのバイト先の……おぅ、ユカリ。どうした揃いも揃って≫
 向こうはカメラつきなのでしょうか。インターホンの相手は私の正体と一言も発していないユカリちゃんがいることがわかったみたいです。
「むぅ……」
 シヅキさんは何か考え込んでいます。
 私も考えましょう。聞いた感じでは、インターホンの向こうにいる人物はシヅキさん(本物)っぽいです。
 ということは、ユカリちゃんの人格はどこへいったのでしょう? やはり、ジジイの中で眠っているのでしょうか。
「さて、どう説明したものかの」
「ちゃちゃっと説明して中に入れてもらいましょうよ」
 さっきからあのワンコが私のことを睨んでいるのです。不愉快です。
「マスター。ここは僕に任せるんだ」
「赤井さん?」
 赤井さんは自信たっぷりに言い、インターホンの前に立ちました。
「突然の訪問申し訳ございません。実はこちらのご令嬢のことで早急に対処をしたい案件がありまして……よろしければ、家の中までご案内していただけませんか?
「( ゚д゚ )」
 なんですかコイツ。
 まるでビジネスマンです。普段のウザさが消えて外面のいいやり手営業マンじゃないですか。
≪ユカリに何かあったのか?≫
「はい。これは、天才的頭脳を持つあなた様にしか解決できないのではと思い、ここまでやってきたのですが……いかがですか? お招きくださいませんか」
≪…………ふむ。この天才の頭脳を借りたいというのだな?≫

────ゴゴゴゴゴ……ガシャンッ

入り口の門が派手な音を立てて開きました。

≪入るが良い≫
「ありがとうございます」
 頭を下げ、赤井さんは笑顔のまま私たちを振り向きます。
「さあ、行こうかマスター」
「さりげなく手を取るんじゃないです」
 べしっと振り払ってやりました。
「ふんっ、あんな交渉、私でもできるわ。私は天才だからな」
 ユカリちゃん(ジジイ)は変な対抗意識を燃やして、先を歩く私たちに続きます。

 一体ユカリちゃんに何が起こったのか。
 そして、彼女は元に戻れるのか。
 いよいよ、真実が明かされます。


 ……赤井さんの手を取って玄関まで行ったのは絶対に内緒です。
 べ、別に犬が怖いとかじゃないんですからね?
 赤井さんがあんまりにも哀れだから私をエスコートする機会を与えてやっただけですからー!




まだ続きます


以下拍手返信
拍手・コメントありがとうございます

>N.D さん
是非とも教育すべきですねー
そしてTSに目覚めたジジイにTS的な装置を一般販売してもらいましょう
フハハ夢が広がる…

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巫

Author:巫

・TS好きのはしくれ
・小説モドキを主に不法投棄します
・えろいといえなくもない表現を時々するため、10代前半以下の方の閲覧はお勧めしません

・当ブログのリンクはご自由にどうぞ
・ぬるい目で見守っていただければ重畳
・……上記のように妙な言い回しをする悪癖あり

・モドキとはいえ小説を公に無断転載してはいけません 常考
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