ネコス75

TSした喫茶店のマスターが織り成す、ぐっだぐだストーリーです
TS要素はどこに行った状態です

ネコス75

 みなさまこんにちは。
 増税に伴いメニューの値段をどうするか悩む「ネコス」の美人マスターです。お国なんかに、絶対負けない!

「上げるべきかそのままで行くべきか。それが問題です」
「だからお前はバカなんだ、この野良猫」
 お向かいのカフェで働く金髪ツインテの少女が息をするように私をディスってきます。
「増税によって物価は値上げ。飲食店も例外じゃないことぐらい、客どもだって理解しているはずだ」
「理解はしてても納得はしてないと思いますけどねー」
 それに、値上げをしてお客さんの足が遠のくようになったら困ります。ただでさえネコスは普段から閑古鳥さんの止まり木みたいな状況ですからねぇ。
「何かと思えばくだらない。いいか? たかが数十円数百円単位の金額差で遠のくような客など、もとより滅多に外食なんかしない人間だ」
「偏見じゃないですかねー」
「だいたい、増税を無視して値段をそのままにした場合を考えたか? お前が何をしようが、食材などの値上がりは避けられないだろうが」
「むぐ」
 彼女の言うとおりです。
 無理に値段をそのままにしようとすると、どうしたって食材の部分を切り詰めなければなりません。つまり、もっと安い仕入れ業者を頼ることになるので、必然的に料理の質も落ちてしまいます。
 オウカちゃんの言う『滅多に来ない人間』のために料理のレベルを下げてしまうと、『常連客』も割を食うことになってしまうのです。
 結局、いまの旨味を保つならば多少の値上げは致し方ないという結論になりました。国には勝てませんでしたよ……。
「一見さんより常連さんが大事ですからねぇ」
「ふん。ようやくわかったかこの駄猫」
 口は悪いですが、しっかりアドバイスをしてくれたあたり、本当は優しい子なのです。
 ……わかっているんですけどねー。なんですか、その、猫が自分の縄張りに入ってきたといわんばかりの闘犬みたいな目つき。
「とりあえず、もう少しだけマイルドにお話しませんか?」
「断る」
 取り付く島もないとはこのことです。
 出会った当初からこうなので今更ですけどねぇ。

────カラン

「あぁ、黄花。ここにいたのかい」
 オウカちゃんの飼い主……もとい、お向かいのカフェのマスターがご来店してくれました。
 一応ライバル店のはずなのに、二人揃ってちょこちょこ顔を見せてくれるのですからよほど暇なのでしょうか。一度、この二人の働いている姿を見てみたいものです。
「セキナ。どうしました?」
 オウカちゃんはオウカちゃんで、まったく警戒心のない優しげな微笑みなんかを浮かべています。見た目はロリ系美少女なのでその手の人が目撃したら当て身でハイエース一直線です。犯罪です。
「いろいろ考えたんだけどね。カフェ『オレンジ』は値上げせずにいこうと思うんだ」
 なぜ他のお店の経営方針を『ネコス』で語りだすのでしょう。っていうか、そんなこと言うと……。
「……甘いな。やはりあなたは甘いよ、セキナ」
 ほらーっ、オウカちゃん、ご立腹ですー!
 さあ、先ほどの経営理論を振りかざして、お国にはどうしても勝てないという現実を突きつけてやるのです!
「だ、だめかな?」
「何を言っているセキナ。あなたが自分の意思で決めたことに、反対するとでも?」
「( ゚д゚ )」
「私たちは一心同体……二人なら、こんなもの苦労でも困難でもない」
「黄花……そうだね。私達なら、今までどおりのやり方で問題ないはずだっ」
「そのとおりです、セキナ。さあ! 新たな仕入れルートを探しましょう。二人で!」
「ああっ!」

────カランカランカラン……

「…………」
 演劇みたいなやり取りをしながら、二人は手と手を取り合ってお店を出て行きました。……オウカちゃんの座っていた席には、ほとんど口をつけなかったハーブティのお代が置いてあります。
「…………」
 もったいないので飲みます。
 心のリラクゼーションを促進する紅茶が喉を潤し、私は息を吸い込みます。

「……あてつけですかこのやろうーーーーーー!!!!」

 一人ぼっちのマスターは新規ルートなんて開拓できませんです!
 なんなんですかあの二人! らぶらぶっぷりを見せ付けにきたんですか!?
「ふにゃーーー! 塩まいてやるです塩ー!」
 マスターは今日も人恋しいです。





気分転換にぐだぐだ垂れ流そうと思いきや、大して気分転換になっていないという罠
「学校であった~」は只今進行中です
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巫

Author:巫

・TS好きのはしくれ
・小説モドキを主に不法投棄します
・えろいといえなくもない表現を時々するため、10代前半以下の方の閲覧はお勧めしません

・当ブログのリンクはご自由にどうぞ
・ぬるい目で見守っていただければ重畳
・……上記のように妙な言い回しをする悪癖あり

・モドキとはいえ小説を公に無断転載してはいけません 常考
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